慶應義塾大学を志望していると、「自分は何点取れば受かるのか」「文学部と経済学部、どちらが合格最低点が高いのか」といった疑問が出てくると思います。倍率の数字はよく目にしますが、倍率だけでは「自分があと何点足りないのか」「どの学部のどの方式がどれくらいの水準なのか」は見えてきません。
合否を分けるのは、倍率の数字ではなく合格最低点を超えられるかどうかです。この記事では、慶應文系5学部(文・経済・商・法・SFC)の合格最低点と得点率を2021〜2026年の6年分にわたって学部・方式ごとに整理しています。手元の過去問の得点率と照らし合わせながら読んでいただけると、現状と目安の差が具体的につかめます。
この記事でわかること
- 慶應文系5学部(文・経済・商・法・SFC)の合格最低点と得点率を2021〜2026年の6年分で整理した一覧
- 学部・方式ごとの得点率の最高・最低と、年度ごとの変動幅
- 経済学部の1次試験(足切り)の配点と通過ライン
- 合格最低点のデータから、現状を確認する目安の立て方
【目次】

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慶應文系学部の合格最低点と得点率一覧(2021〜2026年)
下の表は、慶應文系学部の合格最低点(素点)と得点率を2021年度から2026年度まで整理したものです。得点率は各年度の満点で計算し、小数第2位を四捨五入しています。

- 法学部は2025年度から満点が450点になりました(以前は400点。地理歴史の配点が100点から150点に増えました)。素点を直接比べることはできないため、得点率で比較してください
- 合格最低点は年度・問題の難易度によって変動します。1年分だけでなく複数年の傾向で確認することをおすすめします
- 出典:慶應義塾大学 公式発表
合格最低点を見るべき理由(倍率では合否がわからない)
志望校を調べていると、倍率の数字が気になる人もいるかもしれません。ただ、倍率は「何人受けて何人受かったか」を示す数字であり、「自分が何点取れば受かるか」は教えてくれません。
倍率が高くても低くても、合格最低点を超えていれば合格です。逆に、倍率が低くても合格最低点に届かなければ合格できません。
現状を把握するために役立つのは、「自分の今の実力(過去問での得点)と、合格最低点(得点率)との差がどれくらいあるか」を確認することです。この差を測ることが、残り時間の使い方を考える出発点になります。
学部・方式ごとのデータ解説
文学部(350点)
得点率は58〜66%の範囲で推移しています。最高は2021年度の66.3%、最低は2024年度の58.0%で、年度によって8ポイント以上の差があります。特定の1年だけを基準にしすぎず、最高と最低の幅を意識して準備を進めてください。
文学部の入試では歴史科目の記述・論述が特徴的です。対策の進め方について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
経済学部A方式
得点率は約50〜59%の範囲で推移しており、文系の中で最も低い水準です。2022年度は49.8%と、わずかに5割を下回りました。年度による変動が大きいため、複数年のデータで傾向を把握することが大切です。
経済学部には1次試験(足切り)があります。A方式の1次試験の配点は英語90点・数学70点で、通過ラインは例年6割前後です。1次試験を通過しなければ小論文が採点されないため、英語と数学の両方で一定の得点を確保することが合否の重要なステップになります。
なお、2027年度入試からは経済学部の小論文が廃止されます。そのため、1次試験に関する条件も以下のように変更されています。
A方式は「外国語」の問題の一部と「数学」の問題の一部の合計点が一定の得点に達した受験生について,
「外国語」の残りの問題と「数学」の残りの問題を採点します。B方式は「外国語」の問題の一部が一定
の得点に達した受験生について,「外国語」の残りの問題と「地理歴史」を採点し ます。両方式とも出題
範囲、基本的出題方針には変更ありません。
※詳しい情報情報は慶應公式の2027 年度以降の「経済学部一般選抜」の試験科目変更等についてをご覧ください。
経済学部B方式
得点率は56〜66%の範囲で推移しています。2026年度は65.7%となり、6年間の最高値になりました。B方式の1次試験は英語90点のみが配点で、通過ラインは例年6割前後です。
A方式と比較すると合格最低点は高めで推移しています。
商学部A方式
得点率は59〜70%の範囲で推移しています。2026年度は69.8%で6年間の最高値です。2021〜2025年度は59〜63%前後で推移していましたが、2026年度は大きく上昇しました。最高と最低の両方を意識した準備が大切です。
商学部B方式
得点率は69〜76%で、全学部・方式の中で最も高い水準が続いています。最低の2023年度でも69.5%と、7割近い得点率が求められます。試験科目には「論文テスト」が含まれていますが、通常の小論文とは異なり計算も含む文章問題となっています。
法学部
法学部は2025年度から入試の満点が400点から450点に変わりました。地理歴史の配点が100点から150点に増えたことによる変更です。2024年度以前と素点を直接比べることはできないため、年度をまたぐ比較は得点率で行ってください。
2021〜2024年度の得点率は、法律学科・政治学科ともに58〜63%程度の範囲で推移していました。2025年度は55〜56%とやや低めの水準になっています。
2026年度は両学科ともに70.4%と大きく上昇し、6年間で最も高い水準の年になりました。素点だけでなく、満点の変更と年度ごとの変動幅をあわせて確認するようにしてください。
経済学部と同様に、法学部にも足切りが存在します。小論文に関しては外国語と地理歴史の合計点、ならびに地理歴史の得点、いずれもが一定の点数に達した受験生のみ採点されます。つまり、英語と歴史どちらも大コケできない試験なのです。
SFC(総合政策学部・環境情報学部)
総合政策学部の得点率は63〜67%の範囲で推移しており、6年間を通じて比較的安定しています。
環境情報学部の得点率は58〜65%の範囲で推移しています。
どちらの学部も、選択科目(数学・外国語)によって合格最低点が異なる年があるため、志望する選択科目のデータで確認してください。
得点率データから見る目安の立て方
合格最低点のデータを手元の過去問演習に活かすには、次のような確認が役立ちます。
まず、志望する学部・方式の6年分の最高と最低の得点率の幅を確認します。
次に、実際に解いた過去問の素点を満点で割り、得点率を出します。この得点率と上記の幅を比べることで、「合格最低点に対して今どの位置にいるか」が把握できます。
年度によって、最高と最低で10ポイント前後の幅があります。最低の年だけに照準を合わせるのも、最高の年だけを想定するのも偏りが出るため、幅全体を意識した準備が大切です。
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まとめ
慶應文系の合格を目指すうえで、まず確認しておきたいのが合格最低点の得点率データです。倍率の数字は「競争の激しさ」の参考にはなりますが、「自分が何割取ればよいか」を示してはくれません。合否の基準は、学部・方式ごとの合格最低点を超えられるかどうかという1点です。
この記事でまとめたデータからは、いくつかのことが読み取れます。
学部・方式ごとの得点率の水準は大きく異なります。全学部・方式の中で最も高い水準が続いているのは商学部B方式で、6年間の最低でも69.5%、最高では75.5%でした。一方、最も低い水準なのは経済学部A方式で、2022年度には49.8%と5割を下回った年もあります。
法学部は2025年度から満点が400点から450点に変わっています。2024年度以前と素点を直接比べることはできないため、年度をまたぐ比較は得点率で行ってください。2026年度は両学科ともに70.4%と、6年間の中で最も高い水準の年になりました。
年度ごとの変動幅も重要な情報です。文学部では最高66.3%・最低58.0%と、年度によって8ポイント以上の差があります。最低の年だけ、あるいは最高の年だけを見て目安を決めると判断がずれることがあるため、6年分の幅を意識した準備が大切です。
この記事のデータを受験準備に活かすには、まず志望する学部・方式の最高と最低の得点率の幅を確認してください。次に、手元の過去問の素点を満点で割って得点率を算出し、その幅と比べます。現状の得点率がどの位置にあるかを把握することが、残りの準備期間の使い方を考える第一歩になります。
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